「ゼロ・トゥ・ワン 君はゼロから何を生み出せるか」を読んだ

ゼロ・トゥ・ワン 君はゼロから何を生み出せるか

ゼロ・トゥ・ワン 君はゼロから何を生み出せるか

起業するにあたって考えるべきこととか心構えみたいな話かな。著者はPayPalの創業者。

なるほどなぁと思った点は、

  • 隠れた真実が大事
  • リーンスタートアップを否定してる
    • 最初の計画めっちゃ大事
  • 競争せず独占を狙う
  • 営業大事
    • ただ作るだけでは買い手はやってこない

とか。

著者は賛成する人がほとんどいない、大切な真実はなんだろう?という質問を起業家にするらしい。その答えを隠れた真実と呼んでいるが、それがないと競争にさらされるので独占ができないため、利益が出せないということらしい。

リーンスタートアップについてはほとんど知らないので、そっちも勉強してみよう。

「生産性」を読んだ

生産性

個人よりは組織、チームで生産性を上げるにはどうするか?みたいな話だった。

いくつかポイントとしては、

  • 地道な改善と革新
    • 3%と3割とも
  • やらないこと決める(業務の棚卸し)
  • 生産性が上がったかどうかで人事評価する
  • 優秀な人(トップパフォーマー)につまらん仕事させない
  • 戦力外中高年の人を諦めない
  • ロールプレイでの具体的な研修をレベル、役職に応じてやる
  • チーム内でスキルを共有する

って感じだった。

色々書いてあったけど、やらないこと決めるのが一番大事かなぁと思った。これは今後意識していきたい。

あと以下の文章がけっこう刺さるものがあって、ウッとなった。長いけど引用しとく。

成長意欲の高い人の中には、日中はめいっぱい仕事をし、家に帰ってから新しいことを勉強するために時間を投入する人もいます。私たちはそういう人を「向学心があり成長意欲が高い」と賞賛します。

たしかに目の前の仕事をこなすのに手いっぱいで、新たな勉強が何もできていない人よりはマシでしょう。しかしこれは、家に帰ったら家事も育児もまったく手伝わない、昭和型の男性社員にしか許されない成長方法です。家では家事も育児も介護もしない、コミュニティ活動もボランティア活動もしない、趣味もない、仕事人間のための成長法なのです。

こういうスタイルしか存在しないと、育児や介護に時間をかける必要が出てきた時点で、まったく成長できなくなってしまいます。もしくは、「今は仕事もしっかりこなし、自分にも投資したい時期だから、育児休暇などとてもとれない」という男性がいつまでたっても減りません。

そうではなく、仕事の生産性を上げ、目の前の仕事だけでなく今後の成長のための投資や新しいチャレンジもすべて労働時間内でやりきれるようになる、そうなることを目指す——そういう意識に変えていかないと、プロフェッショナルとしての成長には、常に個人生活の犠牲がセットでついてきてしまいます。

やっぱりそうだよなぁ。

「プロダクションレディマイクロサービス」を読んだ

すごく参考になった。 O'Reilly Japan - プロダクションレディマイクロサービス

この本は、

ひとことで言えば、本書は私がマイクロサービスの標準化の作業に取り掛かったときにあればよかったと思うような本です。

ということで、今からマイクロサービス化して行こうってタイミングで是非読むと良いと思うし、プロダクトの全体を見るような役割の人はこれを教科書にしたら良いんじゃないかと。

本書でいうプロダクションレディとは、以下の基準を満たしていることを指していて、それぞれやらないといけないことが書いてある。

  • 安定性
  • 信頼性
  • スケーラビリティ
  • 耐障害性
  • パフォーマンス
  • 監視
  • ドキュメント
  • 大惨事対応

また、付録に各基準についてのチェックリストと評価基準がまとまっている。この付録だけでもコピーして全員に配りたいくらいだ。

以前に、マイクロサービスアーキテクチャを読んで、マイクロサービスというのが単に技術的にサービスを分割しただけのものではなく、組織の体制などもきちんと考えないといけないというのはわかった。

で、体制面から色々進めることに加えて、この本の基準を参考にチームを跨いで標準化していくことができれば良い形になるんじゃないだろうか。実際やるにはかなり骨が折れそうだけど。

Dockerイメージのgolang:1-alpineはgo getできない

とにかくコンテナのベースイメージは軽い方が良いんでしょ?みたいなノリでalpineベースのイメージを使おうとして失敗した。

gitがないからgo getできない。

% docker run --rm -it golang:1-alpine /bin/sh
/go # go get -u github.com/golang/dep/cmd/dep
go: missing Git command. See https://golang.org/s/gogetcmd
package github.com/golang/dep: exec: "git": executable file not found in $PATH
/go # which git
/go #

gitをインストールして、再度go getする。

/go # apk add --no-cache git
fetch http://dl-cdn.alpinelinux.org/alpine/v3.7/main/x86_64/APKINDEX.tar.gz
fetch http://dl-cdn.alpinelinux.org/alpine/v3.7/community/x86_64/APKINDEX.tar.gz
(1/5) Installing libssh2 (1.8.0-r2)
(2/5) Installing libcurl (7.60.0-r0)
(3/5) Installing expat (2.2.5-r0)
(4/5) Installing pcre2 (10.30-r0)
(5/5) Installing git (2.15.0-r1)
Executing busybox-1.27.2-r7.trigger
OK: 19 MiB in 17 packages
/go # which git
/usr/bin/git
/go # go get -u github.com/golang/dep/cmd/dep
/go # which dep
/go/bin/dep

無事、go getできた。

実際のところマルチステージビルドをやるので、ビルド環境についてはあまり軽量化は考えなくても良いのかもしれない。

Notificationは積極的に自動化してボットにやらせる

仕事する上でコミュニケーションは大事だとは思うものの、通知に相当するものはボットにやらせた方がお互い救われるんじゃないかと思っている。

なんとなく、

  • 要件を伝えた後に議論が発生することがない
  • 単純な報告

のようなものは自動化しやすいと思っている。

例えば、作業をチケット管理していたとして、

  • ステータスが変わった時に次のアクションを教える
  • ルールに逸脱した状態を指摘する
  • 期限が過ぎそう、過ぎてる、を知らせる
  • 進捗の記入を促す

とか。

チケット管理に限らず、特に、ルールが守られてない状態を指摘するのは、言うのも言われるのもなんだかしんどい。

そういう事を真面目にコツコツ波風立てずにこなすほどの能力もないので、やりたくない事はやらない、の精神で自動化に取り組んでいる。

Pythonのdocoptを使ったコマンドライン引数の処理

PythonCLIコマンドを作成する際にオプションの処理を行いたかったので、docoptを使って実装した。

docoptとは

コマンドライン引数として処理したいオプションなどをテキストベースで記述することができる。その内容から、実行時にコマンドライン引数のパーサーの生成と、パースを行う。

docoptはもともとはPythonのライブラリだったようだが、Command-line interface description languageと謳っているだけあって、各言語の実装が展開されている。

使い方

↓こんな感じで使用する。

"""Naval Fate.

Usage:
  naval_fate.py ship new <name>...
  naval_fate.py ship <name> move <x> <y> [--speed=<kn>]
  naval_fate.py ship shoot <x> <y>
  naval_fate.py mine (set|remove) <x> <y> [--moored|--drifting]
  naval_fate.py -h | --help
  naval_fate.py --version

Options:
  -h --help     Show this screen.
  --version     Show version.
  --speed=<kn>  Speed in knots [default: 10].
  --moored      Moored (anchored) mine.
  --drifting    Drifting mine.
"""

from docopt import docopt


if __name__ == '__main__':
    arguments = docopt(__doc__)
    print(arguments)

実行すると以下のようになる。

$ naval_fate.py ship Guardian move 10 50 --speed=20
{'--drifting': False,
 '--help': False,
 '--moored': False,
 '--speed': '20',
 '--version': False,
 '<name>': ['Guardian'],
 '<x>': '10',
 '<y>': '50',
 'mine': False,
 'move': True,
 'new': False,
 'remove': False,
 'set': False,
 'ship': True,
 'shoot': False}

Usageなどの規定のキーワードとフォーマットがあり、それに従ってテキストメッセージを書いておき(docstringに書くサンプルが多い)、それを利用してオプションのパーサーとすることができる。 optparserなどコード内でパースする内容を定義するものと違って、別途ヘルプを書かなくて良いので、この仕様は個人的にはありがたい。

docopt—language for description of command-line interfaces ↑こちらで実際に試すことができる。

コマンド・サブコマンドを処理したい

gitaws-cliのように、サブコマンドを使用したCLIアプリを実装したかったので調べてみた。公式などいくつかのサンプルを参考に最終的には以下のようにした。

myapp/
├── __init__.py
├── __main__.py
├── commands
│   ├── __init__.py
│   ├── cmd1.py
│   └── cmd2.py
(snip...)

myapp/__init__.py

"""Usage:
    myapp <command> <subcommand> [<args>...]

Commands:
    cmd1      Run cmd1
    cmd2      Run cmd2
"""

def main():
    args = docopt(__doc__)

    command_name = args.pop('<command>')

    if command_name == 'help':
        # docstringをそのまま表示できるのが良い
        print(__doc__)
        return

    # search module from <command>
    try:
        command = importlib.import_module('myapp.commands.'+command_name)
    except Exception:
        # import_moduleでExceptionが起きた場合にはコマンドがない扱いにする
        # UnknownCommandErrorは別途定義している
        raise UnknownCommandError(__doc__, command_name)

    # search function from <subcommand>
    subcommand_name = args.pop('<subcommand>')

    # commandとして読み込んだモジュールからsubcommandを取得する
    # subcommandは関数として定義している(後述)
    subcommand = getattr(command, subcommand_name, None)

    if subcommand:
        # subcommandが取得できたら、再度コマンドライン引数のパースを実行する
        # subcommandの内容はテンプレートになっているので、
        # global_optsを渡してformatして使用する
        subcommand_doc = subcommand.__doc__.format(**global_opts)
        if len(subcommand_doc.strip()) > 0:
            args = docopt(subcommand_doc, version=version)
    else:
        subcommand = gen_help(command.__doc__)

    subcommand(global_opts, args)

myapp/commands/cmd1.py

"""Usage:
    {app_name} cmd1 <subcommand> [options] [<args>...]

Options:
    --opt=<opt>       Option

Commands:
    sub1              Sub command 1
    sub2              Sub command 2
"""

def sub1(global_opts, args):
    """Usage:
    {app_name} cmd1 sub1 --opt1=<opt1> [--flag] [<args>...]

Options:
    --opt1=<opt1>     Option
    --flag            flag
"""
    # ↑app_nameはdocoptに渡される前にformatされる
    do_something()
    
def sub2(global_opts, args):
    """Usage:
    {app_name} cmd1 sub2 [<args>...]
"""
    
    do_something()

こんな感じの実装にしてみた。

今のところ自分のユースケースはカバーできているが、もう少しコマンドが増えてくると考慮しないといけないことが出てくるかもしれない。